2012年8月合気道本部道場より初段を允可されてから、合気道が“剣の理合”で成り立っていることを、改めて知って、剣道は嗜んでいるものの、剣道の竹刀の動きとは違う刀の動きが必要だと実感。合気道本部の稽古は、徒手の約束組手がほとんどだが、審査には太刀取・杖取・多人数掛が追加される。本部の稽古でさえ、日常的な稽古として、太刀取・杖取・多人数掛はしていないので、審査前に審査用に自主稽古をするのには常々矛盾を感じるものの、私としては、杖と刀法について、自分のための稽古を追加すべく道場探しを始めた。杖は、通っている剣道場の蔵修館金王道場を本部としている神道夢想流・日本杖道会が便利で歴史もある。剣術については、調べて興味を持ったのが、天真正伝香取神道流、鹿島神傳直心影流、柳生新陰流、小野派一刀流。やってみたいのは天真正伝香取神道流だけれど、有名な神武館道場のある成田市には通えないので、道場見学をしたのが世田谷区にある鹿島神傳直心影流の武道振興會。土曜日の朝から夕方まで、見学ではなくて防具を持って参加した。剣道の稽古に始まり、座学、法定之形、試斬(しざん)と続く。初めて真剣を手にした抜刀術では、1回目にして袈裟切りで巻藁を3回続けて切り、我ながら筋が良いが、巻藁を切ったときのその感触は忘れられず、この感触は人の首を切った感触ではないかと過去世の記憶が蘇えったようだった。最後は「一円相大道剣」と呼ばれる六角に削った樫の棒の「振り棒」で、長さは身丈、重さは16キロ位ある棒を、初心者でも続けて100回、500回、1000回振る事を目標にして、10日間で10000回振るという荒修業の鍛錬法があるとのこと。私も10回程振ってみた。53歳の私としては、あまりにも男性的な稽古で入門するには覚悟がいると思い、現代武道である居合道を学ぶことに変更した。調べて見学した道場は、合気道との縁もあり、中山博道が名乗った夢想神伝流の流派。