審査担当は、小林師範、桂田師範、伊藤師範である。小林師範は上級クラスの初段審査と二段審査と今回で3回目。桂田師範も上級クラスと今回の審査で2回目である。私としては、合気道学校で学んだ先生に最後を見てもらいたい気持ちもあり、お二人の師範が担当してくださることは嬉しかった。12月の審査は一年の中で受審者が最も多い月で、今回も五級から四段まで40名近い人数となり時間も短縮されるのではと期待したが、通常午後1時10分頃のスタートが12時30分に早められ、時間短縮は諦めた。三段は5人が受審。私は四隅ではなく中央のエリアを指定され、5人の中では目立ってしまう位置だが、これも師範の期待かもしれないと気を取り直してがんばることにした。痛み止めの効果はとうとう感じられず、不思議なくらい非常に落ち着いて冷静になれていた。しかもアドレナリン全開で痛みを感じないで、桂田師範が指定する声を聴き分け、座技には守央道主が入ったかのように動くことができた。こなれ感は絶対出さず、守央道主の教本のようにきちんと、残心・残身と間を見せ、得意の技はここぞとばかり決めた。自由技はもっと流暢にバラエティにやれなくてはいけない、多人数掛けは二段のときより詰まってしまった、三段とはこれからが合気道の始まりという段階のことなのだと、自分を分析しながら演武して、疲れを感じる間もなくあっという間に約30分が終わった。45分間の審査だった二段のときはよりも身体の疲労感はない。4月から8ヶ月間、受け身をしっかりやり続けたことで体力がついていたこと、気持ちが落ち着いていて呼吸が整っていたからだと思う。受審後、膝の痛みは増すこともなく、受けの2人と3人の師範にお礼を差し上げて道場を後にした。次の審査では、演武会のように演武したい。