●平成27年度渋谷区民秋季剣道大会

2015年10月18日(日)、一年ぶりの渋谷区剣道大会の復帰戦。昨年8月から今年の3月まで右膝と右肘の治療もあって、剣道の稽古は休んでみたが、治療には時間がかかることと11月には昇段審査を受けるため、その前哨戦として復帰することにした。もはや56歳。これまでのように、金王女子の20~40代女子に混じっての団体戦は卒業して、個人戦のみにノミネート。気楽になった分、大会出場は続けられそうだ。とにかく、審査前の実技本番の仕上げとしての試合にしようと意気込む。五段の審査なのだから、落ち着いて、冷静に相手を見て、心を読み合い、駆け引きのできる試合と立ち合いができるようにならなければ。理想としては、「先に攻め、相手をおびき寄せ、先を起こさせ、先に打たせ、その先を打て」とも言われるけれど、私にとって、ようやく立ち合いについての試みがスタートした今年。ここ数年のイメージは、「捨て身の一撃ができる剣道」で、捨て身とは無心で、その心持ちで打ち切る一打が出るように、打ち急がない剣道、限りなく相打ちでありながら、わずかな差で優位だったという剣道を目標にしたいと思うようになった。武術の場合は一撃必殺ができてこその意味があると思うが、剣道もその気持ちがなければ、格闘系のゲームに過ぎない。一回戦目は、同世代のみちのこ道場のIさん。最初の踏み込みで相手が吹っ飛んだ。次に踏み込むと、また吹っ飛んだ。私は力で押している自覚はまったくなく、冷静でありながら、気迫がみなぎっていたようだ。メンとコテの2本勝ち。二回戦目は、何度か対戦している笹塚道場のYさん。こちらもまた吹っ飛んだ。コテの1本勝ち。三回戦目はNTTの20代女子。コテの1本負けだが五分で戦えたと思う。自分の剣道、理想的な私の考える剣道を求めるようになったこと、合気道を始めて試合と勝敗への拘りや対戦相手への闘争心がまったくなくなって、戦闘モードにならない私だが、審査前の良い仕上げの実技になった。

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