●教師として2005年4月8日(金) 3/3

私の王さんへのイメージと印象はそれほど食い違わなかった。もっとバシバシと講義が進むのではないかと思っていたくらい。王さんの自分に確認するかのような語り口の講義が一通り終わると、質疑応答。質問は何人もあった。私は王さん自身を見るのが最大の目的。質疑応答では、王さんがたまに笑う。はにかみつつ、ついこぼれる笑顔には秘めた優しさを感じる。会場の後から乳児の声がしたときのとっさの反応は、動物的な母性を感じる一瞬だった。全体的に王さんは地味でシンプルな感じの方。18時から20時45分までの講義の後半は、質疑応答が続く。テーマの大きさ、難しさに対し、思いの外、突拍子もないような、ベタベタした支離滅裂な質問はない。レクチャーとスクールをセットで申し込んでいる人が多いためか、具体的かつそれぞれ課題図書を読んで特に分からなかったことを聞いている感じだ。私は課題図書4冊のうち1冊半の未読を残し、この日には間に合わなかったことが心残りで、ひたすら王さんと受講生のやり取りを見ている。どんな質問も受け止めて、それなりにきちんと答えようとする態度に、バラツキはない。顔や仕草の表情が少ないという点では物足りないくらいだが、コンスタントに答える姿勢は、教師としての安定感を感じるし、飾り気のなさに好感が私は持てるし、講師としての王さんに疲れるということはない。王さんのウェブサイトを読んで興味をもった人なら、誰でも参加できるオープンプログラム。より専門のコースを学ぶ前の段階であり、初めてのセミナーとしては参加者自体のバラツキもなく、改定前の専門コースの受講生とあまり変わらないというのが、王さんの印象のようだ。今日は王さんとの相性を確認するための時間として、私はこの人に学んでいきたいという気持ちを確認できたような気がする。

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